1型糖尿病と分かるまで
2019年の7月、長男が1型糖尿病であることが分かり、
そのまま1か月近く入院となりました。
2週間ほど前から様子がおかしかった息子。
真夜中も起きて飲み物を欲しがり、オムツもすぐパンパンになる多尿。
しんどそう、だるそうにゴロンと横になるときも多く、癇癪も起こす。
後から振り返ると、もっと早く病院に連れていけたのでは…
と思いますが、1歳9か月の息子のどこまでが普通でどこから異常なのか
よくわからなかったのが正直なところです。
4月に保育園に入園したばかりで、何度も風邪を引き常に体調が悪かったこともあります。
病気が分かる2週間ほど前も、咳が長引くので肺炎の検査をしてもらったばかりでした。
ただ、その検査結果が出た際に、医師から「血糖値が140でちょっと高いんですが、採血で泣いたりすると上がることもあるので…」と説明を受け、少し引っ掛かりながらも肺炎じゃなかったことに安堵していました。
風邪で体力が落ちてしんどいんだろう
暑くなってきたから喉渇くのかな
そんだけ飲めばおしっこ沢山出るよね…
何かおかしいと思いながら、決定的な何かがあるわけでもなく…。
そんな状態が2週間ほど続き、「こんなに続くなんてやっぱりおかしい」とある意味確信し、病院で検査してもらうことに決めました。
夫には「何もないと言われても、違う病院に行ってわかるまで検査してもらおう。絶対なにかあると思う」と話したのを覚えています。
母親の勘てやつでしょうか?
病院に行くまでの間、毎晩ネットで可能性のある病気を調べました。(絶対みんなやりますよね!)
その中で、ドキリとした病気、一番そうであってほしくない病気。
でも目の前で起きている息子の症状がすべて当てはまる。
それが「1型糖尿病」でした。
そして週末が近づいた金曜日の朝、「1日でも早いほうがいいから」と土曜に受診予定だったのを前倒しして夫が息子を病院に連れて行ってくれました。
私は会社で夫とのLINEを開いたまま、緊張して検査結果の報告を待ちました。
なかなか結果報告に呼ばれず、やきもき…。
ようやくLINEが来た!と見た瞬間、私の言う通りだったとの夫からの一言が目に入りました。
信じられないという気持ちとやっぱりそうかという気持ち
母親なのに、今すぐ病院に駆けつけることの出来ない自分
頭がパニック状態で、仕事をしながら涙が止まりませんでした。
息子は検査時、血糖値が600を超えていたそうです。
この病院では診れないから、とすぐに救急車で提携先の大学病院に運ばれました。
私はしばらく出社できなくなることを想定し、仕事を片付け、
一度帰宅し入院の荷物をまとめて病院に向かいました。
タクシーが病院に到着するころにはもう夜になっていました。
案内されて部屋に入ると、点滴のルートを取った腕が包帯でぐるぐるになっている以外は普段と変わらない息子。
夫は仕事をそのまま休み1日付き添ってくれていました。
小児科の医師から正式に説明を受け、
「誰のせいでもありませんよ、この病気は運命のようなものです。
今じゃなくても、息子さんはどこかのタイミングで発症していたと思います」
というようなことを言われたのが印象的でした。
夫とバトンタッチし、その夜から息子と私の約1か月の入院生活が始まりました。